なくしたものを探して〜とりあえずやってみました

体験主義で、実際に体験した内容と、実はよく知らないので人に聞くのが恥ずかしい、という内容について調べてみたことをもとに書きます。

絵本 エミリー・グラヴェット 福本友美子「もっかい!」

time 2022/07/12

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概要、解説

寝る前に本を読んでもらいたがる子どものドラゴン、セドリックが登場。親から本を一度読んでもらっても、「もっかい!」と繰り返しを要求してきます。それに応じてもう一度読み返してもさらに「もっかい!もっかい!」とセドリックが収まりません。困ったものです。

いわゆる作中作の体ですね。小説みたい。ところが親のドラゴンが読み聞かせる内容が少しずつ変化して、本に登場している悪いドラゴンの性格が変わり、そして眠気が漂ってくるのです。それに影響されるかのようにセドリックの方も眠くなっていくというのを目論む展開ではあるのですが、セドリックがあまりに凶暴でついに火を噴いて周りを燃やし始めます。

これも実は仕掛け絵本です。本にカバーがかかってはいるのですが、セドリックがお話の中で火を噴いた先がどうなるかというと、燃えますよね。それを仕掛けの形で再現しています。

親のドラゴンが読んであげる話についてですが、最初に読んだ内容がブラック過ぎます。城のトロルをいじめるのはドラゴンの乱暴さの表れなので別にいいのですが、姫をさらってきて食べるというのはあまりにブラックです。そこまではっきり書くのかと驚きました。後から徐々にマイルドになっていきます。

うちで使用してみての感想

セドリックというと車…ではなく、プロ野球の横浜や楽天にいた外国人助っ人投手を思い出しますね。ドラゴンの名前に付くのは日本人のセンスでは考えづらいところで、作者はイギリスの方です。

ひたすらセドリックが「もっかい」を連呼するため、これを読み聞かせると我が子も「もっかいもっかい」とずっと言い続けるのではないかという懸念があったのですが、特にそういうことはありませんでした。普通にお話として楽しんでいたようです。「もっかい」と言って楽しむ家族もあるのでしょうけれど。

セドリックがかんしゃくを起こすあたりは自分の子どももこういうことがあるよなあと想起して薄ら寒いものがありました。どうも個人的に子どもに真似をしてほしくない主人公であるようです。作中作のドラゴンはいい奴になっていくのですが。
話に出てくるトロルの存在が謎です。イギリスだとドラゴンと仲がよかったりするのでしょうか。RPGだと割としぶとい敵として登場するトロルですが、今作だとやられっぱなしでちょっと弱そう。

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