2021/06/13
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「くつやさんと10にんのこびと」 の特徴
下敷きになっているのはグリム童話「こびとのくつや」ですね。
本家が2人のこびとが手伝ってくれる話なのに対して、こちらではこびとの数がなんと5倍の10人になっています。
細かいところだと、本家の方は靴屋の商売が立ちゆかなくなり、材料を買う金にも困っていたところでこびとが見事な仕上げの靴を作り、それを元手に靴の材料を変えるようになるという話だったはずです。
一方こちらでは、靴を作っている老夫婦のおじいさんの方が年齢面で靴を量産できなくなり、こびとが手助けする形で靴を作ってあげているというのが相違点のようです。
楽しみ方について
本家の「こびとのくつや」との相違点を探すのも一興ですが、素直にいい話なのでそこを楽しむべき内容かと思います。
こびとたちが工夫しながら自分らの解釈で靴を作っていくのは童話ならではの早い展開ですね。
自分たちの行いを老夫婦に知られることへのドキドキや不安感はないので、安心して読み進められます。
老夫婦も割とあっさりこびと達の手助けを受け入れているのも、無駄がカットされています。
子どもと一緒に使ってみたら…
うちの家にあるのはこの本のみで本家の「こびとのくつや」がないので、本家との比較をする機会はありません。どこか別のところで読めば別ですが。
世の中にはなぜか兄弟とかがたくさん出てくる絵本が多いですが、子ども側としても需要があるということでしょうか。
うちの子どもも好んでおり、たまに読み聞かせる機会があります。
こびと達の動きがそれぞれ1人ごとに描かれているので見ているのも楽しいです。
「くつやさんと10にんのこびと」 良い点
このタイプの、いいことをしてくれたのでお礼をするというギブアンドテイクの概念は早いうちに掴んでほしいと思っていますので、そういうのを知る一助になってくれればありがたいですね。
親切に対してお礼をするストーリーは日本でいうと「かさじぞう」あたりの読後感に近いでしょうか?起点が本作とは逆ですが。
「つるのおんがえし」にも近そうですが、こびと達が自分たちの行いを知られても去って行かずに継続するあたりが結構異なりますね。ビジネスパートナーになっています。
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