DVD「クレヨンしんちゃん　嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード」

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・クレヨンしんちゃん　嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードのあらすじ

野原家ではあまりに質素な朝食で悲鳴が聞こえましたが、それは夕食の焼き肉にお金を張り込んだためでした。目を輝かせるひろしやしんのすけでしたが、そこへ謎の男が乱入。野原一家はなぜか凶悪犯として指名手配されてしまい、それぞれがはぐれてしまいながらも元凶がいるという熱海へ向かいます。果たして野原一家は無事に家に帰って焼き肉を食べることができるのでしょうか。

・クレヨンしんちゃん　嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードの感想

前半はアクションシーンが目白押し

日常が壊れるまでがあまりにも早いです。野原一家が焼き肉を楽しみにしたところですぐに外部から乱入者があり、あれよあれよという間にお尋ね者へ。ちょっと野原一家がかわいそうになりますが、それぞれが能力がそこそこ高いのと武闘派でもあるので、困難を次々と乗り越えていきます。

とりわけアクションシーンが多く、逃亡の過程でカーチェイス、ジェットコースターアクションについにはヘリまで出てきて銃撃戦。「ブラックホーク、ダウン！」とかいうセリフが出てきたのには驚きました。

あとタイトルにある焼き肉については、野原家が美化されて焼き肉を食べるところをしつこいまでに描写して、見ている側にも焼き肉を食べ託させる効果を発揮しています。ひまわりだけは焼き肉に執着していないのがリアルでいいですね。さすがに0歳児が焼き肉を喜んで食べることはないでしょう。

唐突な熱海と説明不足な終わり方

前半のアクションはかなり見応えがあって面白かったですが、細かいところは説明がされなかったり、なぜこのチョイスなのかわからなかったりするところが多いです。

そもそも主題歌が華原朋美なのがもう謎です。曲は「PLEASURE」で、全く馴染みがなかったのですがあの「あきらめましょう」の次のシングルだそうです。小室プロデュースを離れて久しく売上枚数もかつてとは比べものにならないぐらい落ちていますが、なぜか豪華ゲストのような扱いで本編にも出演。どういう力が働いたのでしょうか。

後半は熱海がブチになっているのですがそこもつながりがわかりません。なぜ熱海なのか。しんのすけはヒッチハイクの車で移動してきたのですが、敵に追われて徒歩で引き返して春日部へ戻ってしまいます。車で決行移動してきたのに徒歩で幼稚園児が帰れるのか、という疑問が生じるのが当然です。しかし結局自転車で熱海まで行ってしまうのですからそこは些末なことなのかもしれませんね。

敵はそれなりにキャラが立っていますが、ヒロインは不在。若い女性の天城が出てきますが彼女は敵側です。何かのっぺりとした顔ですね。しんのすけに対して全く好意も何も持っていない存在ですから、ただ単に女性キャラが少ないから出てきたようにも思えます。

一応最後は子ども向け映画ということでハッピーエンドですが、参考人として連行された秋田の爺ちゃんがどうなったのかわかりませんし、かすかべ防衛隊は遊園地で別れてから再登場なしで終わります。風間くんの自転車の県でしんんっすけから何かアクションがあっても良さそうなものですが。アクション仮面やななこお姉さんは指名手配された野原一家を糾弾する立場でしたが、もともと内心あまりよく思ってなかったのかと思えるぐらい冷たかったです。

中盤までの勢いはよかったのですがどうも変なたたみ方になった作品という印象です。